天使たちの西洋美術

美術、イタリア、読書を愛する西洋美術研究者SSの思ったこと

【講座】世界の美術館で西洋美術史

夏講座の募集が始まったので、前回に引き続き、そのお知らせと呼びかけです。

国立考古学博物館 アテネ

「世界の美術館を訪ねながら西洋美術史を概観する。」という講座をオンラインでやりました。それを対面授業でやらせていただきます。写真はオンライン講座用に作った資料の複製です。具体的な日時や参加費などは、以下の都立大オープンユニバーシティーのウェブで確認してください。そしてぜひ参加ボタンも押してね💕www.ou.tmu.ac.jp

1回の講座で一つの美術館を取り上げ、基本的にそこの収蔵作品で一つの様式について理解できるようにします。例えば初回はクラシック(古典古代)様式をアテネの考古学博物館で堪能し、2回目はロマネスク、ゴシック様式をパリの中世美術館で追う、というように授業を進めます。

中世美術館 パリ

西洋美術史なので当然ですが、ヨーロッパに作品が集中していますし、中でもイタリアは圧倒的な質と量を誇るのですが、11回全ての回に違う国の美術館を紹介しようという企画で始めました。やってみて、思っていた以上にそれが無謀で厳しいか痛感しましたが、ハンブルクやフィゲーラス、クロアチアなど普段はなかなか触れることのできない場所へも行けて(想像だけど)私も、参加者も楽しい思いをしました。

アール・デコ美術館 リスボン

権利の問題はいつも難しいのですが、日本では特にポーラ美術館に全面的に協力いただき印象派の回を作ることができました。ポーラは箱根なので、是非夏季講座が終わったら、受講者と共にプチ旅行を企画したいです💖

ダリ美術館 フィゲーラス

コロナ以来外出できなくなって、それまで当たり前だった旅が、永遠に思えるほど遠のきました。それで世界中を空想の中でも旅したいという想いが湧き立案したので、私も訪問したことのない美術館がいくつも含まれています。イタリアは誰よりも旅していると、思えるほど全州にまたがって旅をしているし、ロンドンやパリなど実際何度か訪れたことがある場所と違い、全く知らないところについては、街や国についても簡単に勉強し直しました。特にクロアチアについては知識がなかったので自分でも勉強になりました。いわゆる大芸術とは違った、さまざまな美術の形を知る機会になったと思います。

素朴派美術館 ザグレブ

できるだけ世界中に旅したいという思いと、日本は必ず入れようと決めていたので、ヨーロッパ以外に日本とアメリカが入っています。本当は中南米やアラブ地域にもすごい美術館があるのですが実現しませんでした。授業時間は90分ですが、互いに時間がある時はその前後で質問の時間を設けますので、内容に関わる質問ならどんどんしてください。歓迎します。

アール・デコ美術館 リスボン

もう2度と対面授業はできないまま、引退した方がいいのかなと思っていましたが、やっとチャンスをもらえました。どうぞ夏季講座の参加よろしくお願いします。いつも言っているように、開講するかどうかはみんなが来てくれるかどうかにかかってるから!心から、会える日を楽しみにしています💕

世界の美術館 2221J002 東京都立大学オープンユニバーシティー

そうそう。大学の講座申し込みの写真は、私が講座を始めた初期の頃のものです。ずっと変えなきゃと思いながらそのままになってるの。ご容赦お願いしまーす

 

西洋美術、イタリアの旅、読書が大好きな貴方へ、中世西洋美術研究者SSが思う事いろいろ