天使たちの西洋美術

美術、イタリア、読書を愛する西洋美術研究者SSの思ったこと

ラグビーW杯が終わって考える美の感覚

昼間に起きました。完全夜型で早起きが大の苦手ではあるけれど、流石に昼に起きるのは、ラグビー・ワールド・カップのせいです。やっと決勝が終わって普通の生活が戻ってくる。明け方の4時に起きて二度寝する生活は終わり。私はスポーツ観戦好きだけど、中でもラグビーとボクシングが好き💕日本ではサッカーの方が見る機会が多いけど、ラグビーの方がかなり面白い!と再認識しました。

Henri Julien Félix Rousseau

アンリ・ルソーも楽しんだに違いありません。一度見たら忘れられない絵というのがあるけれど、これもその一つ。フットボールプレイヤーと書いてあったけど、手を使ってるし、横縞のシャツだしラグビーでしょ?と思ったのを覚えてる。昔はサッカーは縦縞、ラグビーは横縞って決まってた。髭を生やしたおじさんたちが楽しそうに踊ってるみたいな、彼にしか描けない絵だな〜。

実際のラグビーはこんな優雅なもんじゃなというか正反対で、戦ってる感満載✊でも昔とルールもどんどん変わって、危険なプレーに対してすごく厳しくなった。いいことだと思う。昔は首にエルボーとか、背中キックに近いようなあり得ないプレーもあったから、選手が心配だった。それでもサッカーだったら一瞬で外に出されちゃう「出血」だけど、顔から流血しながらプレーし続けたポラードとか、ラグビーだな〜やっぱり。

謎のハカ

ラグビーの良いとこは、いわゆるスポーツ的な要素(スピード、パワー、テクニック、戦略、規律などなどが最高レベルで必要)が全部詰まってるところと、私的には、やっぱり「ストイック」なとこ。痛いだろうし、辛いだろうし、そこまでしなくても〜と、思うことを全力で息も切らさずやってる感じが好きかなー。

Botero

テレビでは一年中食べる番組ばかりやってるけど、食べることが好きっていうのは、ある意味で当たり前。命に直結する事だから。それに引き換え、芸術とかスポーツとかは、無くても生きて行けるし、ちょっとやれば健康に良いけど、やり過ぎはむしろマイナス。それでも体壊して絵を描いたり、大怪我してもタックルしたりする、無茶な行為が、そこまで好きか!っていうストイックさに繋がってるの。私の中では、そんな感じだと思う。何が言いたいのかって?子供の時から、疑問に思ってたことがあるの。「カッコいい」「可愛い」「綺麗」とかいう美的感覚とも言える感覚、人間が好印象を抱く基準はなんなんだろうという疑問がある。私が素晴らしいと感動することと、世間で人気があること(物や人)が必ずしも一致するとは限らない、っていうか、よく違う。これはなぜなんだろう?どんな要因が、人間を感動させ、美しいと感じさせるのかに興味があるの。古代ギリシャの人の美とアニメファンの美には共通するものがあるんだろうか?んー。変な寝方で頭ボケボケで、つらつら書いちゃった。ごめん。美術史を仕事にしてる私には重要な関心ごとでした。

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