天使たちの西洋美術

美術、イタリア、読書を愛する西洋美術研究者SSの思ったこと

【講座】ミステリアスなアート

都立大学オープンユニバーシティ夏講座の締め切りが迫っています。まだ余裕があると思って受講できなくなる人がいつもいるので、登録のお願いです。

René François Ghislain Magritte

どうか直ぐに下のウェブをチェックしてください。直にこの内容のページに飛べます。もう一つの「世界の美術館」は対面ですがこちらはオンライン講座です。www.ou.tmu.ac.jp

コロナ以前は二つの講座を常に持っていましたが、コロナをきっかけにこのところオンラインでしか受け持っていませんでした。対面講座に募集をかけるのは本当に久しぶりです。

www.ou.tmu.ac.jp

私とオープンユニバーシティの講座の始まりは、都立大の本校である南大沢の校舎で「イタリア語」と「イタリア史」です。それが映像を使うことができるようになり、最も得意分野の西洋美術史(イタリア中世・ルネサンス中心)をやってきました。他校やカルチャーで授業しながら、参加者も変わり、場所も変化しました。何より時代が変わって、ヨーロッパ旅行が以前ほど一般的ではなくなり語学への興味も、それに伴い減じたような気がします。日本経済の下降は大きな一因でしょう。

Beato Angelico

それで、最も私らしい、私が愛する内容を考えた時、西洋美術全般を対象にすることにしました。私はいくつか大学を出ていますが、最初に出たのは美大です。学生時代はジャスパー・ジョーンズラウシェンバーグフランシス・ベーコンのような現代美術が大好きでしたし、子供の頃からマチスもサッセッタも同時に好きでしたから、西洋美術全般を扱います。

Paul Delvaux

と言ってもルノワールの裸婦とかモネの睡蓮より、不思議な雰囲気や謎に満ちた作品に、惹かれてしまいます。例えば、デルヴォーの人形のような女性たちと風景は、一体何を言いたいのか、何かの元ネタがあるんだろうか、この道の先はどうなっているのか、いろんなことを想像させて、つい目を止めてしまいます。

Richard Dadd

展覧会、画集、インターネット、美術本、イタリアなどで何万という作品を見てきましたが、ろくに見ないで通り過ぎてもいいと思う作品もあれば、何分も、何度も、時をおいて繰り返し眺めても飽きない作品もあります。驚きはしないけど「いいなー、好きだなー」と思うこともあれば、好みではないけどスゴイと思うこともあるし、強烈な衝撃を受ける作品もたまにはあります。リチャード・ダッドはそういう画家です。上の絵は作品の一部ですが、この作品以外直ぐには資料が見つからず、古本屋でやっと一冊入手、いまではネットでずっと簡単に調べられますが、それでも情報の多い画家ではありません。西洋美術の場合、対象がヨーロッパなので当然ですが日本語ではわずかなことしかわかりません。

Paolo Uccello

今回のテーマはミステリアス(不思議・謎)なので、時代や様式には全く無関係に、私が謎で面白い、紹介したいと思った画家を紹介します。都立大の冊子には一作品を中心にと書いていますが、結局、今やっている「型破り西洋美術史」も多数の画像を使っているように、次回もそうなるでしょう。ミステリアスなアートの様式とか、施術史や美学には無関係に単純に、面白い興味を引く作品とそれを描いた画家を取り上げます。

 

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ミステリアスなアート 2221J001 東京都立大学オープンユニバーシティー

西洋美術、イタリアの旅、読書が大好きな貴方へ、中世西洋美術研究者SSが思う事いろいろ