天使たちの西洋美術

美術、イタリア、読書を愛する西洋美術研究者SSの思ったこと

【講座】ローマ、ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂を取り上げるよ!

都立大オープンユニバーシティでは、もう1年以上講義できていなくて本当に寂しかったんだけど、やっとオンラインで授業ができるようになりました。春からの講座ではその時出席できなくても、アーカイブで閲覧できる(予定)ので対面の時より便利!西洋美術に関心のある人はぜひ参加よろしくお願いします!!

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システィーナ礼拝堂

日時:4月10日〜7月3日(土曜日)13:00~14:30 

参加費:¥25,200(全10回)多少人によって違うので詳細は以下の大学公式ページを見て下さい。

内容:西洋美術史。今期はイタリア、ローマにあるヴァチカン市国内システィーナ礼拝堂壁画を取り上げます。

www.ou.tmu.ac.jp

西洋美術やイタリア旅行、西洋史に興味があれば、ローマやヴァチカンのことは当然聞いたことがあるはず。中でもシスティーナ礼拝堂ミケランジェロの壁画修復に日本が貢献したこともあって、最大の見所として知られています。ルネサンスの歴史や美術と深く結びついた場所なので、ルネサンスとは何か、宗教改革によってどのように思想や芸術は変化するのかなど、いくらでも深く掘り下げることができる場でもあります。

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システィーナ礼拝堂、身廊壁画

というわけで10回ではとても話しきれませんので、システィーナ礼拝堂建立初期から時代を追って見てゆきます。西洋美術史上最大の芸術家ミケランジェロの登場はこの後の講義(夏講座)になる予定です。な〜んだ、と思うのは早過ぎます。もし貴方が美術好きなら、むしろ初期の方が大勢の芸術家の素晴らしい作品に出会えて楽しいはず。具体的には、礼拝堂の両サイド(身廊)に描かれた聖書の場面を詳述します。

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Perugino キリストからペテロへの鍵の授与

常に絵画の模範であり続けたラッファエッロの師匠ペルジーノにはじまり、日本にもファンの多いボッティチェッリなど、ルネサンスが最も華やかだった頃の美術を一緒に堪能しましょう。しかし単に絵画の美しさを愛でるのではなく、非常に珍しい内容の絵が多く、それは何故なのかという謎解きをしてゆきます。当時の歴史、政治や思想も全く抜きにはできません。何故ならヴァチカン(教皇庁)は当時、今よりずっと広大で一国であり、全キリスト教徒の首都として、権力、経済力、何より最高の文化程度を誇った場所だったから。

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Botticelli ジェトロの娘たち(部分)

初めての人は高く感じますよね。でも1時間半で2500円です。何も知らない事を知りたい時は一回講座が良いと思うけど、もし勉強したいとか、ちょっと詳しくなりたいと思っていたら、月に一、二回じゃ忘れちゃうから逆に無駄。語学ができるようにならないのは、週に一回とかしか勉強しないからでしょ?できるだけ間隔を開けないでやることで初めて身につくのです。語学に比べれば美術と歴史だし、絵を見て話を聞くだけなので緊張しないでできます。でも話の内容は盛り沢山で、知識は積み重なるほど楽しいので毎週続けることが重要なのです。

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Cosimo Rosselli 最後の晩餐、磔刑など

以前からずっと受講してくださってる方に再び会えるのを心から楽しみにしていますが、初めてのオンライン講座なので新たな参加者に出会えることを期待しています。1日も早く、直接お目にかかりたいですが、オンラインの方が、もしその日時が都合が悪くても後から授業を見られるので気が楽でもあります。講座の申し込みはもう始まっているので、ぜひよろしく💕

上の大学ホームページから申し込みお願いします。💌

 

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