天使たちの西洋美術

美術、イタリア、読書を愛する西洋美術研究者SSの思ったこと

【イタリアの街】ポジターノ:2泊百万円のホテル

「2018;歴史と美術の旅イタリア」の後半戦はナポリとその周辺ということで、ま、アマルフィとか連れて行ったらみんな喜ぶかな〜とか思いながら、でもポジターノも近いし都合の良い方へ2泊くらいして・・・なんて気軽に考え宿を検索してみたら、唖然・・・・。

 

2泊で¥1018077(一部屋)と出ました。最初、どこかで間違えたかと思ったけど、入力ミスではなく本当に2泊で百万円超!

 

いかに「お金をかけず、面白いところ」へ泊まるかを追求している私にとって、目を疑う数字でした😳

 

地中海の青と太陽を受けて輝きまくるど黄色の新しい泉。こんな醜いものいらない!

 

丘の上から湾全体を眺められる、広いテラスでワインとオードブル。オリーブの実なんて、この辺なら美味しいとこはどこにでもあるっ!

 

海が見えるレストラン内の壁面に自然木が這い、天井の木を模ったシャンデリアと呼応する。ふけちゅじゃないの〜😅

 

と、いろいろ文句をつけるまでもなく、鼻から宿泊は無理なのでした。

 

ここもアメリカ映画やドラマに出てくる最高にロマンチックな街。なぜそうなったかっていうと、1953年に「ハーパーズバザー」にスタイン・ベックが寄稿したのがきっかけ。

 

そこは夢の場所。

実際に行ってみなければ

存在することさえ信じられないような。

そこを離れた時初めて

現実味を持って

郷愁が迫ってくる。

急勾配の斜面にへばりつく家々

その間を縫うように続く階段以外

まるきり崖なのだ。

目を疑うほど美しい青く緑がかった海が広がる

小さな入江・・

 

勝ってにイタリア語も交えて訳してみました。きちんと知りたい方はオリジナルを読んでください。当時のスタインベックは「怒りの葡萄」「エデンの東」などで成功した大注目作家でした。彼は、本当は紹介したくないとか言ってますが、その発言は今も影響力を持っています。

 

 

さらに50年代はアメリカの成功者たちが続々とヨーロッパへ観光しに押し寄せていたこともあり、それまで本当に美しかった田舎のアマルフィ海岸はすっかり、観光地化されてしまいました。な訳で、格差社会を気にもかけない冷酷なセレブリティ御用達の、有名ホテルがあるのでした。

 

あー、びっくりした。絶対泊まらないけど(泊まれないだけじゃなく、お金があっても泊まるもんかと思う私であってほしい😇)、時間が許せばアマルフィの宿から1時間超でいけるので寄ってみるかも。でした。

追伸:ちなみにもちろんこれより経済的な部屋もあります。

 

西洋美術、イタリアの旅、読書が大好きな貴方へ、中世西洋美術研究者SSが思う事いろいろ