天使たちの西洋美術

美術、イタリア、読書を愛する西洋美術研究者SSの思ったこと

【美術】講座参加者の感想2

毎回の全力投球講義、実に刺激的です。ありがとうございます。
今回は舞台が世界に広がったのでますます興味深く受講しました。

美術と関係ないことで申し訳ないですが、ワールドミュージックァンなので、ギリシャ(ライカリスボン(ファド)クロアチアバルカンブラス)と大好きな地域が出てきたのは嬉しかったです。これらの地域は激動の現代史ですね。またジョゼフィン・ベイカでヨーロッパのジャズ受容史の一端を学べたのも良かった。幅広い観点の講義ありがとうございます。今度はブニュエル論(特にメキシコ作品)を是非聞かせていただきたいです。

ハンブルグ美術館

絵画の方では多くの名作を堪能しましたが、断片的には
・シトー会修道院の建物とステンドグラス(自然光)
・ロマン派に巨匠無し。(なるほどです。ローカルな存在で、そこがいい)
ゴーギャン。ヨーロッパ植民地主義時代の放浪人として見ると画に凄みが増します。版画も素晴らしいです。などが強烈なイメージとして残っています。

クロアチア素朴派美術館

素朴派と抽象画は難易度が高いです。好き嫌い、快適不愉快まででそこから感想が発展しません。私はどうしても作家の人生とか、その時代との関わりに目が行ってしまいます。素人が純粋にアートとして鑑賞するのは大変むつかしいことですね

天然に型破りな、先生の次回講義を楽しみにしております。

Filippino Lippi 部分

私を「天然に型破り」と言っているこの方は、コロナ前から連続で参加してくださっています。長く直に(アーカイブだけの参加の方とは残念ながら、ほとんどお話しできないのですが)授業に出席くださっていると、当然人柄や趣味や興味の持ち方など色々分かってきます。彼は最初思ったよりよほど美術好きだと分かりました。美術関連の本をよく読んでいて、感動を持って作品を眺めている人だと思います。

美術作品の「見方」を解説した本はたくさんあります。もちろん作品を理解するには必要なことだけれど、本質は美術への愛であり、それは周囲は無関係に自分が、その作品に感動できるかどうかです。そしてそれ無くしては、理解などあり得ないと常に思っています。

西洋美術、イタリアの旅、読書が大好きな貴方へ、中世西洋美術研究者SSが思う事いろいろ