天使たちの西洋美術

美術、イタリア、読書を愛する西洋美術研究者SSの思ったこと

【美術】西洋美術史を代表する十作品

散々悩んで、まだ完璧には決まっていない春講座の十作品が、だんだん見えてきました。西洋美術愛好家には、すごーく有名な作品も何点か取り上げることに決定。ヨーロッパ旅行で実際に目にした人も居るはずです。美術史の本ではお馴染みの作品。さーてどんな作品でしょうか?言っちゃおうかなー、とも思うんだけど、やっぱり後のお楽しみに取っておこうか、ここでも悩む。

Gent

きっと誰も見たことのない作品も取り上げます。でも画家は結構有名な人。有名って勿論、ルネサンス美術好きなら知ってるとかそう言う次元ね。

Casa Carducci

作者の名前がわからない作品も一個くらい入る予定。ってことはかなり古い時代ってことかな?

さらに時間があれば画法と技術について、話すつもりでいます。私は自分が絵を描きます。と言っても長いこと、きちんとした絵は描いていないけれど、子供の頃から好きだし美大出だし、デザイナーを長らくやっていたしで、本当は技術や技法抜きには美術史は語れないと思うんだけど、いかんせん参加者に絵を描く人や彫刻をする人が滅多にいないので、なかなか話せません。でも今回は技についても話す。

Soutine

生涯非常勤講師で、きちんとした本も出版できてないから、今も大手を振って美術史家と言えるかどうか分かりませんが、美術に関する興味と愛は有名な先生にも負けないつもりだし、何より元々美術史家になりたいと思ったきっかけは、出版されてる美術史の本に、実際に制作する人の感覚がいかに欠けているかと感じていたからです。歴史の一次資料を引っ張ってきてどんなに詳しく解説されても納得いかないことが度々あった。それは自分が制作側だったから、実際作ってる人がそんなこと考えてるとは思えなかったり、理屈より実際の線や色や質感がどれだけ大切かつくづく思うからでした。だからって最近のアーティストっていう人たちの美術史本で気に入ったものには出会ったことがないから、難しいのは事実。政治運動も、なんでもそうだけど理屈と行動力の両方が必要ってことにつきます。美術史でも歴史や思想の知識と製作者の感覚の両方が必要。

 

4月9日からです。アーカイブでも見られるし、興味のある人、是非待ってます💕

www.ou.tmu.ac.jp

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