天使たちの西洋美術

美術、イタリア、読書を愛する西洋美術研究者SSの思ったこと

【意見・感想】西洋美術愛好会

(今月終わった講座の感想を何人かの方にいただきましたので掲載します。以下、いただいたそのまま。括弧内は、私のコメントです。)

今回の講座でも興味深い授業をありがとうございます!

アーカイブですべての回を視聴しています。

Kokoschka

ウィーン分離派の授業の中で、アドルフ・ロースの「装飾は犯罪である」という言葉があり、とても印象に残りました。過剰な、秩序のない装飾を指すのか、装飾全般を犯罪だと言っているのか、発言の背景など、もう少し詳しく知りたいと思っています。文化水準との関連についての指摘も考えさせられました。

(分離派全体としては、過剰な装飾に対する警戒だったものが、ロースに至るとあらゆる装飾は非文明的なもの、未文化人ほど装飾を好む、となる傾向があります)

A.Loos

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今回も私にとっては知らない芸術家ばかりで、毎回新しいことを知るワクワクがありました。

エゴン・シーレは知ってはいたものの、絵の感じというか、あまり好みでなく、今まできちんと作品を見たことがありませんでした。授業で作品を見て興味が湧き、食わず嫌いを反省して、先日エゴン・シーレ展に行ってきました。油彩でも水彩でも、チョークでも自在で、才能にあふれていたことがよくわかりました。

展示の後半にココシュカの作品があり、迫ってくるような強烈さでした。不意にパンチをくらったような衝撃が忘れられません。

(この感想は、他の方からもいただきました。今では圧倒的にシーレの方が有名ですが、当時はココシュカの方がむしろ有名なくらいで、シーレはなくてもココシュカは取り入れられている日本の美術全集もあります。彼は非常に作風が変わるのですが、迫力のある作家です。絵だけでなく文章や演劇など、多彩な人でした。)

Kokoschka

コロナ禍でしばらく美術館から足が遠ざかっていましたが、やはり実際に作品を見ないとわからないことがあると実感しました。

今後もぜひ、先生おすすめの展覧会等、授業の中で触れていただけたら嬉しいです。

 

最終回の授業、また、次の講座「映画になった西洋美術」も楽しみにしています!

ピグマリオン

(本当にいつもSさんには感謝しています。今回、オープンユニバーシティの講座が人数が足りず開講できませんでした。こんなことは20年以上続けて来て初めてです。オンライン授業は早々に決定したものの、対面授業はコロナ以後、本当に難しくなったようです。もっと大きな歴史の流れで、経済と文化の問題もありますが。対面を待つというメッセージもいただくので、諦めずにまた挑戦したいと思います。どうか応援よろしくお願いします!!)

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