オリンピックが終わって少し落ち着いたところで、イタリアとの関連を書きたいと思います。
私はオリンピック開催が決定するずっと前から反対の立場でしたが、始まってしまえばスポーツ観戦好きなので、当然可能な限り応援しました。世界中の人が集まって最高のパフォーマンスを披露したり、平和的に競い合うのは素晴らしいことです。でも実際には経済的に余裕のある国の人しかほぼ参加できないし、経済的な利害が深刻に結びついた人々によって開催される、しかも政治的な側面も少なくないイベントなのが大きな反対理由です。さらにオリンピックが経済的効果を生むというのは、いつものことですが政府の御用学者が弾き出す数字で、現実には極めて酷い赤字です。それには私たちの税金が投入されるのだから、税金の使い道について市民、国民には意見を言う権利があると思います。私だったら、日本中の古くなったインフラ整備や、病気やさまざまな理由で苦しんでいる人々の福祉に使いたいし、具体的には小学校から高校までの給食の無料化に使って欲しい。日本の子供の貧困がどんどん進んでいる現状を無視して、何がレガシーでしょうか。
特に今回の東京オリンピックは、醜い側面がどんどん湧いて出て、どうにもならない政治不信を決定づけました。まずパクリデザイナーと言われた佐野研二郎のオリンピック・ロゴデザイン。ベルギーの会社に訴えられてから、サントリーや多摩美などでもどんどんパクリが発覚。新国立競技場のデザインも根底から大変更。最初のザハさんのデザインの方がずっとカッコ良かった。お金がかかりすぎるとか言うの変じゃないですか?最初にもっとしっかり詰めるべきでしょ?
何より最低なのは、ジョコビッチが怒ったのも当然の「スポーツするには過酷すぎる天候」。日本の8月はスポーツに最適とかいう嘘。東京生まれ東京育ちの私は、イタリア人の友人たちに「春か秋に来て!夏は最悪だから」と常に言っていますが、あの蒸し暑さの中で極限状態で走ったら死ぬ人も出るんじゃないかと思った人も少なくなかったのではないでしょうか。事実、救急車で搬送されたり途中棄権する選手続出の反アスリート主義の東京五輪でした。オリンピックが終わった途端、突然涼しくなってなんと言う皮肉!
組織委員会の厚顔無恥な腐敗ぶりは、オリンピックに費やした全金額と全損失を決して公開(後悔も)せず、使途不明金は当然闇に葬られようとしています。私は、純粋にスポーツ観戦が大好きです。こんな背景の無い、心から楽しむことができるオリンピックが開催されることは可能でしょうか?
イタリアのオリンピックはっていうと😃
日本は、アメリカと中国に次メダル獲得世界3位でしたが、イタリアは10位でした。この数字をどう見るかは人によって違うと思いますが、イタリアではかなりな評価を獲得したようです。なんと言っても夏の五輪の最大の花とも言える、世界一早い男はイタリア国籍のマルセル・ジェイコブス選手でした。ちょっと勉強すれば分かるように伝統的なイタリア人の名前ではありません。子供の頃移住したとか。彼の金の直前には、これぞイタリア人って感じのジャンマルコ・タンベーリ選手が高跳びで金。他に空手やテコンドー、強歩などなどで金。ヨーロッパでは、イギリス(EUじゃ無いけど)やロシア(ヨーロッパでは無いけど)が4、5位で7位からオランダ、ドイツ、フランス、イタリアと続きます。あんな気候でなければサッカーとか、もっとヨーロッパ勢は活躍できたと思うけどさ。
国別メダルの順位って、これも問題じゃない?だってオリンピック憲章6で「国家間の競争ではない」って明記されていて、「選手個人」の競争となっています。源に帰れば古代ギリシャのポリス国家間の戦争を一時的にでも止めるために、始まったらしいし。ヒトラーがオリンピックを最大限に利用したのはあまりにも有名な話だし、政治利用も経済利用もしちゃいけないって書いてあるのに、現状は真逆。
明るいニュースの無い世界で、視聴者に一時的でも明るい話題を提供したのは事実で、イタリアでも毎晩オリンピック番組が特集されたようです。コロナ下、無観客、反対多数の中、強行されたことも報道されていて、それに対して「お疲れ様、ありがとう」と言うような空気があるのは理解できます。
私は愛するボクシングは別にして、自転車BMXを最高に楽しみました!スケートボードやサーフィンもかっこいいよね💖